栃木ものづくり・ものがたり探訪

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栃木らしい暮らしを楽しむ視点で、手仕事・ものづくりの産地を訪ね、作り手の想い、背景にある「ものがたり」を知るツアーを行いました。

今回のツアーは、明治期の見世蔵で古道具・生活雑貨の店を営むMOROcraftと協力して行いました。

リンク|MOROcraft

 

参加者の顔合わせでは、なんとも奇跡的な再会があり、喜び合う姿に一同ほっこり。このツアーへの期待が高まりました。

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栃木のまちから車で20分ほどにある農村部の寺尾地区へ。

見学先の1つ目は、昭和50年(1975)から、梅沢町で縫製業を続けている小曽戸製作所さん。後継ぎの小曽戸聡さんに、「いちひこ帆布」という帆布鞄をつくりはじめた経緯を伺いました。

リンク|いちひこ帆布

 

平成24年の秋に、益子のイベントに出展したのが「いちひこ帆布」のデビューでした。勤めていた会社を辞め、家業を継ぐことを決心した聡さんは、縫製職人の父親・一彦さんに教わりながら、鞄づくりを覚えたそうです。

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「厚手のものは何でも縫える」という父親の技術を、若い世代にも親しんでもらいたいと考えたのが、帆布鞄をつくること。

父親への敬意を込めて、その名前から「いちひこ帆布」と名づけました。

イベント出展やネット販売も行い、40歳前後の女性を中心に人気を集めています。オーダーメイドも可能です。

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工房から見える三峰山をバックに記念撮影。山のカタチから「鍋山」や「象さん山」とも呼ばれ、地元の方々に親しまれています。

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続いて、大久保町で就農にむけて準備をすすめている縫村啓子さんに、農地や山林の現状について案内していただきました。

縫村さんは現在、壬生町で有機農業を学ぶ研修生として通いながら、祖父の畑を引き継いで農業をしようと、昨年の5月に大久保町に移住しました。

高齢化が進むこの地域では、耕作放棄地があちこちに目立ちます。放置された農地を再生する大変さを肌で感じました。

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縫村さんが所有する杉林も見せていただきました。昨年の大雪で折れ曲がった枝など、市外から帰省中のご両親が少しずつ片づけをされていました。

杉林を手入れしながら、この木をどう活用していくか。なにか一緒に取り組めることがないか、考えてみたいと思います。

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栃木のまちに戻り、最後の見学先は平柳町の萩原製樽さん。三代目の萩原幹雄さんにお話を伺いました。

関連記事|栃木の樽 萩原製樽

 

あたたかい火を囲みながら、その火で沸かしたお湯でお茶を淹れてくれました。

樽の製造過程で出る木くずは、産業廃棄物として扱われます。なので、焚き火をして木くずを燃やすことも樽職人の仕事なんだよ、と笑顔で樽のあれこれを語ってくれました。

杉板の木や樽を締める箍(たが)の竹は、近隣で調達しているそうです。寺尾地区方面の竹を取りに行くこともあり、先ほど見たばかりの風景と萩原さんの仕事とのつながりが感じられました。

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樽とは何ぞや!を知って欲しいということで、萩原さん自ら樽で漬けた大根をいただきました。そのおいしさに感激!あっという間になくなりました(笑)

また、炊いたご飯のお櫃として樽を使うと、杉板が水分を吸うためおいしさが保てるとのこと。

萩原さんが30歳の頃、樽で漬けた白菜とご飯の味に感動し、経済成長の時代のなかで家業の樽づくりを守り伝えることを決心したそうです。

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栃木の手仕事・ものづくりの産地を訪ねるこのツアー、今後もあちこちの方面に行く予定です。

栃木のマチ(市街地)とイナカ(農村部)に暮らす人たちが交流する機会を増やして、地元のものを誇れる人がひとりでも増えますように。そして、栃木らしい手仕事・ものづくりの文化が続いていきますように。

 

探訪チラシ表2

探訪チラシ裏

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